ニクソンショックとは?
アメリカ合衆国のリチャード・ニクソン大統領が1971年8月15日に、テレビとラジオで全米に向けて新経済政策を電撃的に発表した、その中の「金ドル交換停止(金とドルとの固定理比率での交換停止)」のこと
当時この金ドル交換停止は米国議会にも知らされておらず、極めて大きなサプライズを与え、グローバル経済に莫大な影響を与えたことからドルショックとも呼ばれています。
なんで金ドル交換停止を発表したのか
アメリカは第二次世界大戦後、世界に存在する金のおよそ7割を保有していました。
リスクヘッジ資産として世界中の投資家の間で取引されてきた金を、
1オンス=35ドルの固定比率でいつでも交換することができたため、
米ドルは各国の通貨と固定レートで交換される国際的な基軸通貨の地位を確立できていました。
しかし、当時のアメリカは
・戦争での戦費増大
・欧州や日本の経済発展
により、赤字に悩んでいました。
赤字により、米国ドルの価値が下落していったのです。
このまま赤字が続くと金と通貨の対等なトレードができなくなってしまいます。
この危機を脱する為に、アメリカはこれまでの金本位制を廃止しニクソンショックと言われるまで市場が荒れました。
為替相場への影響
ニクソン大統領が声明を発表する以前は、米ドルと各国の為替レートは固定されていました。
しかし金とドルの交換が停止したことにより固定相場性も崩壊し始めます。
それでもアメリカの財政赤字は解消されず、
1973年に市場の需給によって為替レートを決定する変動相場制へ完全に移行し、固定相場制は終焉を迎えます。
こうして、現在では当たり前となった為替の変動制度が確立し、世界経済は歴史的転換点に到達しました。
ニクソン・ショックから、日々変化する為替レートを利用して個人トレーダーでも利益を得られるFXが様々な通貨で取引できるようになっていったのです。